2010年07月13日

鳴門の海


鳴門の海

先月末、書の展覧会と授賞式に参加する為に、徳島へ行って来ました。
その用事が済んだ後、徳島と言えば鳴門の渦潮、と言う単純な考えで、大鳴門橋の下に有る「渦の道」にも行きました。
そこで初めて見た鳴門の海は、期待を大きく上回る興味深さで、いくら見ても飽きると言う事がなく、しばらく眺め続ける事になりました。
渦は決まった場所に有るのではなく、あちらこちらにできてはまた消えて行き、海の様子は刻々と変化していました。
渦そのものと言うより、海が流れている、と実感される全体の様子が、おもしろかったのだと思います。
またこうしたおおらかな自然の営みは、人間が行うパフォーマンスやスポーツと違って、それを見ている人間とは関係無く現われて関係無く消えて行き、それが繰り返されているのだな、と思うと、何とも言えず穏やかで、広々とした気分になりました。
自分自身では覚えていないのですが、亡くなった母の話しでは、私は子供の頃、洗濯機の中身がぐるぐる回るのを見るのが好きで、いつも椅子に乗って眺めていたそうです。
この風景を前にして、その頃の自分に戻ったのかも知れません。
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2010年02月23日

concede

開催中のバンクーバーオリンピックの話題にはほとんどついて行けないのですが、カーリング女子には少し注目しています。
この競技だけは自分でもやってみたいと思いますし、テレビの実況と解説がとてもおもしろく感じられるのです。
19日の対イギリス線は、やっていた用事を中断して見てしまいました。
結末としては、終盤に日本が大量点を挙げた時点でイギリスが負けを認め、試合が終わったのですが、その事を解説者は”concede”(コンシード)と言う言葉で説明していました。
それは単なる試合放棄ではなくて、相手の技術を認め称える、と言う意味だそうです。
以前に別の試合でこうした終わり方を見た時には、ちょっと不思議に思ったのですが、今回はずっと見ていた事も有って、納得した気分になれました。
メダルの色や数に一喜一憂する気持ちとは全く別の、成熟した態度に出会えたように思ったのです。
しかし22日に行われた対スイス戦では、日本が”concede”をする完敗。
体力的にも精神的にも相当きつそうですが、残り試合もがんばって欲しいものです。
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2009年10月14日

有吉佐和子の良識


複合汚染

1975年に刊行された有吉佐和子さんの著作「複合汚染」。
以前から気になっていて、少し前に生協の協同購入で取り上げられたのを機会に買って読みました。
レイチェル・カーソンの「沈黙の春」などに近いのかと思って読み始めると、調子がだいぶ違っていて、市川房枝さんが選挙に立候補していた時の話しから始まります。
途中で話題は食べ物や農業に関わる内容へと進んで行くのですが、書かれている事はいちいちもっともで、共感のあまり何度も涙が出そうになりました。
もの書きのテクニックにはまってしまったと思うと少し癪ですが、自分が子供の頃に見上げた大人達には、こんな風に良識とでも言うべきものが有って、それがたとえ少数意見だったとしても胸を張って主張し、議論をする事ができたのだと、少し感傷的になってしまったのです。
時代が移り、自分が大人になった今はどうなのでしょうか。
そんな事を考えながら、奇妙な後ろめたさを感じたまま読み終えました。
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2009年08月22日

アンダーグラウンド


アンダーグラウンド

少し前に村上春樹さんの新作「1Q84」が出版されて話題になりましたが、その頃私が読んだのは、彼が10年以上前に書いた「アンダーグラウンド」でした。
1995年に起きた地下鉄サリン事件で被害に遭われた方々の証言を集めたものです。
周回遅れ以上と言う感じですが、1月23日に取り上げた伊東乾さんの「さよなら、サイレント・ネイビー」を読んだ時から、この本も読まなければならないと思っていたのでした。
伊東さんはその本の中で、「アンダーグラウンド」は加害者をあちら、被害者をこちら、と言うように切り分けていると批判していました。
彼がそのように書く事は間違っていないと思いますが、私はこの本を、その厚さにふさわしい重みを感じながら、自分が生きている世界の話しとして真摯に読みました。
前に大江健三郎さんが「ヒロシマ・ノート」を書かなければならなかったように、村上さんもこの本を書かなければならない、と思ったのではないでしょうか。
続編の「約束された場所で」も是非読んでみたいと思っています。
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2009年06月23日

スラムドッグ$ミリオネア


SLUMDOG MILLIONAIRE

去年のアカデミー賞で8部門を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」(SLUMDOG MILLIONAIRE)。
私としてはめずらしく封切り上映で見たのですが、冒頭からとにかくムンバイの街の様子が圧倒的で、音楽も良く、夢中で見てしまいました。
最後に登場人物が勢揃いして踊るシーンなどはなかなか良くて、映画全体を救っているように思いました。
筋書き自体は単純なので、考えさせられるような内容は乏しいですが、現代のおとぎ話しだと思えば秀逸で、チャーミングな映画だと思います。
私はインドに行った事は有りませんが、ムンバイの様子がこの映画の通りだとすれば、以前に強烈な印象を受けた上海などはずっと身近に感じられて、さらにソウル、大阪となればもっと身近に感じられると言う具合になって、世界の見え方が少し変わったような気がします。
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2009年05月19日

三葉寿しさんの事


三葉寿し

「三葉寿し」は川崎の宮前区に有るすし屋さんで、おいしいすしを握ってくれます。
店は小さくて古いけれど清潔にしてあって、ご主人とおかみさんの感じが良く、値段は高くない、つまり私にとっては文句無しに良いすし屋さんです。
でも残念な事にいつも繁盛していると言う訳ではなくて、ご主人の話しでは昔の方が商売としては断然良かったそうです。
それが何となく理解できてしまう事がまた悲しいのですが、味がそんなに良くなくても新しくて雰囲気が良い店がはやるのだろうなあ、などと思ってしまいます。
私自身にしても場合によってはそうした店に入ってしまう事が有りますし、またそう言う場合が案外多かったりするのです。
さらに言えば、建築の世界でも似たような状況が有るように思うのですが、その話しはつまらない愚痴になりそうなのでやめておきましょう。
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2009年05月13日

カンバセイション・ピース


カンバセイション・ピース

友人が推薦してくれた保坂和志さんの著作「カンバセイション・ピース」。
取り寄せるまでに時間が掛かり、読み終わるまでにはさらに時間が掛かってしまったので、その友人は忘れてしまった事でしょう。
読み始めてまず引っ掛かったのは、普段は見掛けないような長い文がしばしば出て来る事で、その内容がまた知覚とか意識の流れについて異様に細かく考察していたりして、なかなか簡単には読み進められなかったのです。
一方で樹木の事などは、庭に有る名前が解らない木、などと適当に済ませていて、また一方で猫の振る舞いや横浜ベイスターズのチーム事情(私も一応横浜ファンなのですが知らない事ばかり)については、しつこい位に詳しく書いていたりして、結局全体としては妙にバランスが取れていると言う感じになっています。
何か新しい小説と言うより、新しい日本語に出会ったようでした。
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2009年05月01日

おくりびと


おくりびと

時期を失しているとは思いつつ、映画「おくりびと」を見て来ました。
大学の同級生W君が関わったと聞いていたので、気になっていたのです。
納棺と言う題材は少し変わっていますが、物語としては素直で、良い映画だと思いました。
見終わった後の爽やかさは李相日監督の「フラガール」にどこか似ています。
パンフレットを読んで良いなと思ったのは、出演した俳優やスタッフの考えが映画の内容にいろいろと反映されていると言う事です。
主演の本木雅弘が以前から納棺に興味を持っていた事は聞いていたのですが、それ以外にも例えば、社長室が異常な程植物で満たされていたのは、社長を演じた山崎努の発案なのだそうです。
映画の世界でそうした事が珍しいのかどうかは解りませんが、巨匠が完璧な仕事をして賞を取ると言うステレオタイプのイメージとは違っていて、嬉しくなりました。
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2009年04月16日

小林秀雄ファン


モーツァルト・無常という事

友人に小林秀雄のファンがいて、著作を揃えるだけでなく講演会の録音を繰り返し聴いていて、彼はこんな事を言っている、などと時々私に言ったりします。
高校の教科書に載っていた人と言う位の印象で馴染みが薄かったのですが、文庫本を1冊買って改めて読んでみました。
その中では、評判を聞いていた名高い絵を鑑賞する機会が有ったが見てがっかりした、つまらぬ絵である、と言うような理屈抜きの断定がしばしば出て来て、普段読んだり書いたりする文章とはかけ離れているのですが、とにかく歯切れが良い事には感心しました。
職業として書いている以上そこに相当の覚悟が有った事は間違いなく、その姿勢や態度が人々を惹き付けると言う事も有っただろうと思います。
巻末の解説は江藤淳が書いているのですが、学生の時に彼の授業を聴いて似たような魅力を感じた事を思い出しました。
そんな事から、戦後教育で失われた父の威厳への憧れか、などと余計な想像が広がりました。
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2009年02月25日

チェ28歳の革命、39歳別れの手紙


チェ28歳の革命

友人から良かったと教えてもらった映画、「チェ28歳の革命(Che Part One)」と「チェ39歳別れの手紙(Che Part Two)」。
キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ(Che Guevara)を扱ったもので、公開前からこれは見なければならないと思っていました。
監督のスティーヴン・ソダーバーグはもともと一続きの作品として考えていたようですが、革命の成功までを扱った1作目の華々しさと、ボリビアでの挫折と彼の死までを扱った2作目の重苦しさは対照的で、後者は見ていて相当につらい思いをしました。
しかし彼が成功だけで立ち止まらなかったと言う事が多くの人の心を掴んだのでしょうから、やはりこの2作は両方とも必要だったのでしょう。
パンフレットを読むと、監督も主演兼プロデューサーのベニチオ・デル・トロも、作りたいと言うよりは作らなければならないと言う気持ちで製作にあたっていたようです。
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2009年01月23日

さよなら、サイレント・ネイビー


さよなら、サイレント・ネイビー

少し前に読んだ「さよなら、サイレント・ネイビー」と言う伊東乾(いとうけん)さんの著作について。
去年の6月21日に書いた、映画「あさま山荘への道程」についての文章を読んだ友人が、この本を教えてくれました。
その友人にとってあさま山荘事件を起こした人達は同世代であり、私にとってオウム真理教の一連の事件を起こした人達は同世代になるのです。
著者の伊東さんも私とほぼ同年齢で、この本では、彼の同級生が地下鉄サリン事件の実行犯になってしまった事から、多くの加害者は同時に被害者でもあったと言う視点で、事件とその背景について考えています。
どうしてこのような事件が起こってしまったのか、またどうすれば同じような事件を繰り返さずに済むのか、と言う問題を丁寧に、しかも重い調子になり過ぎないように書いていて、私からもお勧めしたい本です。
たとえ自分自身でなくとも、友人や家族がオウム真理教のような教団に関わってしまったら、と考える事は、今でも無駄では無いでしょう。

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2009年01月20日

家から生まれた17の話


家から生まれた17の話

昨日書いたIさんのご自宅へ伺った際、形はシンプルだけど座り心地がなかなか良い椅子が有って、どこで手に入れられたのか尋ねてみると、家具職人の方に注文して作られたとの事でした。
この本に載っていますよ、と教えて頂いたのが「家から生まれた17の話」と言う荻原百合さんの著作。
実は3年前にIさんから頂いていたものでしたが、申し訳無い事にまだ読んでいなかったので、この機会に改めて読んでみました。
ここには、著者の萩原さんがスミレアオイハウスと言うご自宅をきっかけに知り合われた、デザイナーや職人の方々のお話しが載っています。
それぞれの方が個性的で興味深い仕事をされていて、それがみな萩原さん一家の生活に繋がっているのですから、羨ましくなるような世界です。
でもあまのじゃくな私からすると、少しご遠慮したくなるような世界である事もまた事実。
うまくは言えないのですが、もう少し物そのものやそれを作る人の生々しさから離れていたい、と言う事なのだと思います。
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2009年01月05日

テレビで語る吉本隆明(改稿)

あけましておめでとうございます。
仕事始めではありますが、今年初めの話題は、昨日1月4日にNHK教育テレビで放映された「吉本隆明語る」と言う番組についてです。
私達の世代にとって彼は、初めから偉人としてその名前を知ると言うような存在でした。
その彼がテレビで語ると言うので、相当に身構えてノートなど取りながら見る事にしたのですが、語り始めた彼は子供のように目を輝かし、誰にでも親しみ易く感じられるような言葉で語っていました。
番組の解説によれば、彼は学生運動が盛んだった頃にはたくさんの集会に出掛けて積極的に語るようにしていたそうですから、その時学生だった人達にはもっと身近な存在だったのだと思います。
それにしても、たとえテレビを通してであっても語ると言う事には大きな力が有るもので、私が昨日のたった1時間半の番組から受け取ったものは、以前に苦労して読んだ彼の著作から受け取ったものよりも強い何かが有るようにさえ感じられました。(2009/01/06改稿)
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2008年12月17日

加藤周一1968年を語る

テレビはあまり見ないようにしようと思いつつ、結構見てしまいます。
12月14日にNHK教育テレビで放送された「加藤周一1968年を語る」と言う番組も、気になったものの一つでした。
1968年と言うと、世界中でいろいろな政治的事件が有り、日本では学生運動が盛んだった頃。
番組を見ていてまず意外に感じたのは、彼がこの年チェコスロヴァキアで起きた「プラハの春」と言う事件を、自分自身の問題として捉え、考えていると言う事でした。
今まで私にとってこの事件は、生まれた頃に遠い国で起こった、教科書の中の出来事でしかなく、日本にこうした受け止め方をした人がいるとは思ってもみませんでした。
でも私のように考えていたのでは、この年にパリで起こっていた事もベトナムで起こっていた事も、同じように他人事になってしまう訳です。
見終わった後には様々な言葉や映像が頭の中に残ったままになりましたが、無駄ではない何かを受け取ったように感じています。
謹んで加藤周一さんのご冥福をお祈りします。
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2008年11月25日

草枕


草枕表紙

少し前に読み終わった本が、夏目漱石の「草枕」。
きっかけは半年前の5月26日と29日に書いたグレン・グールドで、彼はこの小説の英訳をとても気に入っていたらしいのです。
またそれとは別に、この題名を事務所の名前にしている建築家に会った事が有りました。
そして自分が改めてこの小説を読んでみると、確かに良いのです。
一つ一つの描写や話される言葉に何とも言えない爽やかさと奥行きが感じられて、飽きると言う事が有りませんでした。
書かれている風景や出来事は100年前のものなのに、ふと現代にいる自分のすぐ隣か、あるいはもう少し先の事のように思えてしまいます。
漱石の小説と言うと、以前は盛り込まれた教養が邪魔に感じられた事も有ったのですが、今は自分も図々しくなってきて、素直にその世界に向き合えるようになったのかも知れません。
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2008年08月25日

宇津木妙子氏の絶叫解説

北京オリンピックもようやく閉幕。
選手始め関係者の皆さんは本当にお疲れ様でした。
普段はテレビのスポーツ中継などあまり見ない方ですが、今回は時差が小さかったせいか結構見てしまいました。
なかでも印象的だったのはソフトボールでの宇津木妙子さんの解説。
試合が静かに進行している間は冷静でも、佳境になって日本チームに長打が出たりすると「オゥケェーイ、イケェー、イケェー」と絶叫の連続、相手チームに長打なら「ウワァー」とまた絶叫。
そして決勝で勝った瞬間は言葉が出なくなる程の号泣。
考えようによっては解説者としての役割を逸脱しているのですが、選手でも監督でもなくなった今になってあそこまで感情移入できると言う事は本当にすごいと思いました。
もう役割とか立場とかは超えてしまって、彼女がそこにいる事自体が重要だったのでしょう。
声を聞く度に感心しきりで、強く惹きつけられてしまいました。
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2008年08月12日

対岸の彼女


対岸の彼女表紙

文春文庫で出ている角田光代さんの小説「対岸の彼女」。
普段小説をあまり読まないので、申し訳無い事にこの方の作品も読んだ事が無かったのですが、7月24日に書いた展覧会をきっかけに読んでみました。
そして読んでいる途中、情けない事に何度も泣きそうになってしまいました。
出てくる人達はほとんど女性ばかりですが、何だか自分の周りにいる人達の事みたいで、主人公の一人の葵などは、自分と違うところより同じところの方が多いようだなと思ったり、やっぱり大切なところが違うのかなと思ったり。
自分が忘れたふりをしていた事を、いろいろと思い出してしまったようです。
ところで角田さんの経歴を見ると、私とほぼ同年齢で、横浜生まれと言う事も同じでした。
最近は同世代の人がした仕事に接して何かを感じる事が多くなったような気がするのですが、私自身も他人様にそう思ってもらえる仕事がしたいものだと思います。
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2008年07月08日

浦賀の中島三郎助


浦賀ドック跡先月末、JIAの催しに参加して横須賀の浦賀へ行き、5年前に閉鎖された住友重機械工業の造船所跡などを見学しました。
画像として載せたドックや工場の建物はとても見応えが有りましたが、そこで知った中島三郎助と言う人の事が一番印象に残っています。
彼は幕末に浦賀奉行所の与力を務めていた人で、ペリーが来航した時には黒船に乗船して交渉にあたり、後にその知見を元に幕府へ海軍の創設を建議して、鳳凰丸と言う国産の軍艦を完成させます。
大変優秀な人だったようですが、最後まで幕府に忠誠を尽くし、函館で息子二人と共に戦死してしまいます。
浦賀の造船所は函館で生き残った榎本武揚らの働きで明治29年にできるのですが、そこには中島三郎助に対する鎮魂と記念の意味が込められているそうです。
浦賀文化センターと言う所には、下岡蓮杖の撮影による彼の写真が展示してありました。
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2008年06月12日

秋葉原での事件について

6月8日に秋葉原で起きた事件は、今でも心に引っ掛かっています。
亡くなられた7人の方々のご冥福を心からお祈りします。
新聞には、犯人がインターネット上の掲示板に残した書き込みが延々と掲載されていました。
私はそうした掲示板を利用した事は有りませんが、以前に偶然、知らない掲示板に自分の名前と単純な悪口が書かれているのを見つけた事が有ります。
たぶん私の事ではないだろう、どうせ見る人もいないだろうと思って無視しましたが、ひょっとしたらと言う気持ちが少しだけ残りました。
今回の犯人はそれとは逆に、誰か見てくれる人もいるだろうと思って書き続けていたのでしょう。
そして事件を起こした事で、たくさんの人がその文章を読む事になった訳です。
こうしてウェブログの文章を書いていると、自分がしている事もどこかで得体の知れない世界に繋がっているようで、気持ちが悪くなります。
この気持ち悪さは簡単には消えないでしょう。

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2008年05月14日

四川地震

テレビや新聞で知るしかないのですが、5月12日に中国の四川省でM7.8の大きな地震が有り、相当大きな被害が出ているとの事。
別の省にいる知人の話しでは、中国では地震を経験していない人が多く、揺れを感じただけで一時騒然となり、混乱したそうです。
しかし考えてみれば私にしても大地震に遭遇した経験は無い訳で、いざと言う時にどこまで危機的状況に対処できるのか、心許無い限りです。
経験が無ければ知識に頼るしかないのですから、仕事の上ではその知識を磨き、考える事を怠らないようにしなければならないと、つくづく思います。
posted by masaaki at 16:43| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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