2021年02月16日

チックコリアを悼む : Mourning for Chick Corea

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2月9日にチックコリア(Chick Corea)が亡くなった。
僕がジャズやその周辺の音楽を聴き始めたのは1980年代の終わりで、ビルエバンスは既に亡く、マイルスデイビスが亡くなる少し前だったから、ジャズを代表するスターと言えばキースジャレットとチックコリアだったと思う。
僕の中で結局、その事はずっと変わらなかった。
残念ながら彼の演奏を直に聞く事は無かったけれど、以前富山に住んでいた時、市民プラザの1階に有った自動ピアノが良く彼の曲を奏でていた事を思い出す。
それまで自動ピアノと言うと何かの余興のように思っていたけれど、短いフレーズでもすぐそれと解るチックの曲を聴いて、これもまた良いものだと思ったものだった。
改めて、彼の死を悼む。
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2021年02月04日

NHKに出た「ずっと真夜中でいいのに」 : “Zuttomayonakadeiinoni” on NHK

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1月30日に放送されたNHKのSONGS(ソングズ)に「ずっと真夜中でいいのに」が出演していた。
このグループは所謂覆面バンドで、ネット上で見たミュージックビデオも映像は皆アニメーションだったけれど、この番組で少し様子が解った。
メンバーは顔を隠したまま結構熱く、演奏していて、キーボードやドラムの他に、ブラウン管テレビやオープンリールレコーダー、扇風機などが使われていた。
またヴォーカルのACAね(あかね)さんは大泉洋さんのインタビューに答えながら、やりたい事や考えている事を結構たくさん、喋っていた。
彼らの音楽は、今の時代、今の日本でこそ生まれたものなのかも知れない。
少し大袈裟だけれど、かつてアメリカでジャズが生まれたように。
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2020年02月29日

ライルメイズを悼む : Mourning for Lyle Mays

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先週の土曜日、ラジオを点けたらパットメセニーグループ(Pat Metheny Group)のジェームズ(James)と言う曲が流れていた。
珍しいなと思って聴いていると、そこでキーボードを演奏していたライルメイズ(Lyle Mays)が亡くなったと言う。
この曲が発売されたのは1982年で、このウェブログでは2008年の5月9日に記事を書いていた。
僕はその時も今も、この曲が大好きだ。
パットメセニーのソロが個性的で印象深く、彼でしか弾けないものになっているのに対して、ライルメイズのそれはもう少し大人しく、穏やかに感じられる。
ここではその方が良くて、もし二人の個性がぶつかり合うような演奏だったら、ずっと好きと言う事にはならなかったと思う。
残念な事にライルメイズは2005年にパットメセニーグループを離れ、最近は音楽の仕事をしていなかったと言う。
改めて彼の死を悼む。
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2019年07月25日

目覚ましに聴く水の音楽 : Water music as a morning alarm

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朝の目覚ましにCDで音楽を聴く事にしている。
曲はずっとグレングールドが弾くバッハのインベンションとシンフォニアだったけれど最近は時々変えていて、今一番気に入っているのはエレーヌグリモー(Helene Grimaud)と言う人のウォーター(Water)と言うアルバムだ。
水と繋がりが有るドビュッシーやリスト、武満徹などの8曲と、プロデュースもしているニティンソーニー(Nitin Sawney)と言う人が作った7曲がピアノで交互に演奏されている。
スタンダードとオリジナルの組み合わせはジャズのアルバムには多く有るけれどクラシックでは余り無いのではないだろうか。
それ等が水のイメージで繋ぎ合わされて、単なるコンピレーションではない広がりや豊かさを感じさせてくれる。
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2018年11月26日

ダイアナ・クラールの歌を聴く : Listening the song of Diana Krall

Diana Krall Live in Paris

前回書いた藤枝の友人が毎日のようにダイアナ・クラール(Diana Krall)のCDを聴いていると聞いて、少し驚いた。
僕も時々聴いていたのだけれど、何となく気恥ずかしくて音楽の趣味が近いその友人には言わなかったのだ。
彼女の歌を初めて聴いたのは別の友人の所で、最近手に入れたCDはまた別の友人から譲って貰った物だから、結局は同じような趣味の人達と付き合っているのかも知れない。
彼女の歌の何処が良いのか?
例えば「ライブインパリス」(Live in Paris)と言うCDに入っている「素顔のままで」(Just the Way You Are)と言う曲は、元々僕が高校生の頃に人気が有ったビリー・ジョエル(Billy Joel)の曲だけれど、今聴くなら彼女が歌うものの方が断然良い。
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2018年09月29日

ヤマトさんのHangの音色 : Yamato's sounds of Hang

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7月に僕の事務所の近くに有るレストランDolce(ドルチェ)で開かれたヤマザキヤマトさんのコンサートで、Hang(ハング)と言う楽器の音を初めて聴いた。
Hangは鉄製で、2つの鍋を合わせたような形をしていて、手で叩いて音を出す。
20世紀にスイスで発明され、今は作られていないと言う。
その音色は同じ鉄製のスティールパンに近いけれど、ずっと柔らかくて、深いけれど深過ぎず、透明だけれど透明過ぎない。
その時買ったCD、"From the universe"(フロムザユニバース)にはコンサートとは違って楽器の音だけが入っていて、集中して聴いても何かをしながら聴いても心地良い。
ヤマトさんの下記サイトでもその音を聴く事が出来る。
https://www.yamazakiyamato.com/
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2016年11月16日

ドイツから届いたデンマークの音楽 The Danish music from Germany

Wood Works

ドイツの友人から、デニッシュカルテット(The Danish Quartet)のウッドワークス(Wood Works)と言うCDの贈りものが届いた。
音楽の好みは人それぞれで贈りものにするのは難しいけれど、これは僕の気持ちにぴったり合ってお気に入りの1枚になった。
バイオリン2本とビオラ、チェロの弦楽四重奏で、ヨーロッパの民族音楽を題材にした13曲が納められている。
演奏する彼等にとって弦楽四重奏は音楽の乗り物で、民族音楽は所有できるものではないから借りて来たら返さなければならないと言う。
謙虚でありながら意欲的な姿勢はそのまま演奏に現われて、居心地が良く新鮮な音楽になっている。
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2016年08月30日

モーツァルトのオルガン曲 The music for organs by W.A.Mozart

先月の7月22日、神奈川県民ホールの小ホールでオルガンのコンサートを聴いた。
小清水桃子さんと言う若い人の演奏で、J.S.バッハの「フーガ ト短調」から20世紀の作曲家L.ヴィエルヌによる小品まで、バラエティに富んだ4曲を楽しめた。
一番印象に残ったのはW.A.モーツァルトの「自動オルガンのためのアダージョとアレグロ ヘ短調」と言う曲。
初めて聴いた曲だったけれど、一つの旋律から唐突に別の旋律へ移りながら破綻はせずに美しく、如何にもモーツァルトと思わされるような魅力に溢れていた。
小清水さんの説明によれば、モーツァルトはオルガンを大好きだったのに、時代の状況からそのための曲の依頼は全く無く、亡くなる少し前に作曲した3つの自動オルガンのための作品が有るだけだそうだ。
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2015年11月03日

丈青、スパイラルの音 Josei, the sound of Spiral

I See You While Playing The Piano

南青山に有るスパイラルは1985年に完成し、それを設計した槇事務所に僕が就職したいと思うきっかけになった建物だ。
最近、そこに有るスパイラルレコーズから出ている丈青と言う人のCD、"I See You While Playing The Piano"(アイ シー ユー ホワイル プレイイング ザ ピアノ)を聴いて、久し振りに心を奪われる程の新鮮な音、音楽に出会ったと感じた。
12曲の内オリジナルは5曲で、それ等がとても瑞々しく、気品と活気の両方に満ちている。
残りの7曲にはマイルスデイビスやジョンコルトレーンなどのジャズと山田耕作の赤とんぼを入れ、オリジナル曲と違和感無く弾き切っている。
自分の周りに有るものを受け入れ、その上で新しい世界を作ると言う事が見事に出来ていて、スパイラルの名に相応しい音楽になっていると思う。
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2015年08月13日

魔法の時間、前橋汀子が演奏するバッハ Magical time, Maebashi Teiko plays J.S.Bach

前橋汀子のバッハ無伴奏

先月7月の11日、神奈川県立音楽堂で前橋汀子さんが演奏するバッハの無伴奏バイオリンソナタとパルティータの演奏を聴いた。
お喋りや演出などは一切無く、舞台上で1人、300年前の楽器で300年前の音楽を奏でて行く。
その演奏が、喩えようの無い位に素晴らしい。
今まで僕が聴いた様々な音楽が皆、色褪せてしまうようで、寂しいと言うか、恐ろしい気持ちさえした。
不思議なもので、このソナタとパルティータは、1つの楽器で合奏をするような構成になっていて、かなり不自然な部分が有るのだけれど、その不自然さがまた素晴らしく感じられてしまう。
バッハがそれだけ偉大だったのか、前橋さんが素晴らしいのか、或いは歴史の厚みがそう思わせるのか。
アンコールの演奏は、無くべくして無かった。
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2015年06月25日

朴蔡姫の音 The sounds of Park Kyuhee

El Ultimo Tremolo

ギターは子供の頃身近に感じられる楽器だったけれど、大人になってからは却って聴く機会が少なくなったような気がする。
去年買った朴蔡姫(パクキュヒ)さんの"El Ultimo Tremolo(最後のトレモロ)"と言うCDを聴いた時、ギターの音がこんなにも表情豊かで心に迫るものなのかと、目が覚めるような思いをした。
ある曲では踊るように華麗で鮮やかな音、ある曲では子守唄のように優しく切ない音。
それぞれがくっきりと表情を持ち、一つの音の中に音楽が有ると感じられる。
どんなに情熱的でエネルギッシュな人かと想像してしまうけれど、意外と引っ込み思案で練習の虫のような人かも知れない。
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2015年05月09日

静岡で買ったボビーハッチャーソンのCD Bobby Hutcherson's CD bought in Shizuoka

Happenings

出掛けた先で少し時間が出来ると、街のCDショップや本屋へ立ち寄ってみたくなる。
先日行った静岡のサウンドキッチンと言う店は、僕が知らないジャズのCDばかりが目立つ所に並んでいて、売れ筋のはずのビルエバンスのものは棚に1枚有るだけだった。
こう言うアンバランスには店の人の主張が感じられて楽しい。
そこでジャケット買いしたのが、ボビーハッチャーソン(Bobby Hutcherson)の「ハプニングス」(Happenings)と言うCD。
家に帰って聴いてみると、期待以上に良いものだった。
僕が生まれた年の古い録音だけれど、活き活きとした演奏で音も良く、ハービーハンコックのサポートぶりにも好感を持てる。
ビブラフォンが主役となるCDを余り持っていなかったので、余計に嬉しくなった。
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2014年07月01日

akikoのジャズ akiko's jazz

Little Miss Jazz and Jive Goes Around the World

最近良く聴いているCDが、akikoと言う人の「Little Miss Jazz and Jive Goes Around the World!」。
2005年に出たもので、買った時にはうるさい感じがしてあまり聴く気にならなかったのだけれど、以前(2013年4月19日)に書いた八代亜紀のCDを聴いていて、同じ小西康陽氏がプロデュースしたジャズボーカルのCDが有った事を思い出した。
あっけらかんとした楽しい音楽で、日本らしいジャズと言うものが有るとしたら、こうしたものもその一つになるのかなと思う。
でも本人は全くそんな事を考えていそうにないから、日本語で聴かせて欲しいと言う僕の希望は適わないだろう。
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2014年04月15日

平井千絵 モーツァルトスピ−クス The concert "Mozart Speaks" by Hirai Chie

平井千絵 モーツァルトスピ−クス

4月13日、東京文化会館小ホールで平井千絵さんのコンサート、「モーツァルトスピ−クス」を聴いた。
W.A.モーツァルトの音楽を彼が生きていた時代の楽器であるフォルテピアノで演奏すると言うもの。
彼女の演奏を実際に聴くのは3回目、ここで書くのも3回目になる。
今回はきらきら星変奏曲、トルコ行進曲と言った有名な曲に加えて、ハープやヴァイオリンとの協演が有り、それ等の楽器もまたフォルテピアノに合わせて古い形を意識したものになっていた。
会場が、僕が好きな建物の一部である事を含め、とても良い演奏会だった。
ただ前半最後のピアノソナタ第14番は少し取り付き難い所が有って、買って帰ったCDでもう一度同じ曲を聴いた時の方が、その世界に入れるように感じた。
僕が普段、CDやラジオでしか音楽と接していないせいかも知れない。
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2013年11月14日

文化の日に神奈川フィルを聴く Hearing the sounds of Kanagawa philharmonic orchestra on Culture day

文化の日に県民ホールで開かれた神奈川文化賞スポーツ賞贈呈式に行って、金聖響(きむせいきょう、キムソンヒャン)さんが指揮する神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏を聴かせて貰った。
曲はチャイコフスキーのロココの主題による変奏曲と、ドヴォルザークの交響曲第8番。
偉そうな事は言えないけれど、チェロを独奏した門脇大樹さんを含め、清々しく好感を持てる演奏だった。
そして改めて、地元にプロのオーケストラが有る事は素晴らしい感じた。
東京に有るオーケストラと比べる人も居るだろうけれど、野球やサッカーのようなプロスポーツとは違って、実力や成果ばかりを問う必要は無いだろう。
是非こらからも活動を続けて欲しいし、僕自身もなるべく演奏会に足を運んでみようと思う。
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2013年04月19日

八代亜紀が歌うジャズ The Jazz sung by Yashiro Aki

夜のアルバム
八代亜紀が好きでジャズが好きだからと言って、八代亜紀が歌うジャズを好きになるとは限らない。
だからこのCDを買うかどうか迷ったのだけれど、最近はキースジャレットやパットメセニーより良く聴いている。
子供の頃を思い出すと、家にはステレオもラジカセもウォークマンも無く、音楽と言えばテレビから流れて来る歌謡曲位しか無かった。
その中で彼女は随分と輝いていたように思う。
レコードデビューをする前は、ジャズやポップスを好んで歌っていたらしいけれど、ずっとジャズばかり歌うよりも良い結果を生んだような気がする。

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2012年05月26日

SONGS長谷川きよし

最近はテレビで音楽を聴くと言う事が少ないのですが、土曜日の夜にNHKで放送されているSONGS(ソングズ)と言う番組は時々見ています。
先々週に登場していたのは長谷川きよしと言う人。
申し訳無い事にそれまで全く知らなかったのですが、こう言う音楽が日本に有ったのかと感心する位、すばらしいものでした。
特にデビュー曲である「別れのサンバ」は、独特の魅力に溢れていて、今でも耳の奥に残っているような気がします。
この曲が世に出た1969年は、ちょうど私が生まれた頃なので、それが時代の状況や雰囲気とどのように関わっていたのか、気になります。
蛇足ですが、続けて東京カワイイTV(ティーヴィー)と言う番組が始まると雰囲気が一変し、髪型を猫の耳のようにした女の子達が大勢出て来て、不思議な気分になりました。
長谷川きよしさん自身のサイトが有るので、アドレスを記しておきます。
http://www.kiyoshi-hasegawa.net/
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2011年12月24日

坂本龍一音楽の学校

先週12月17日までNHK教育テレビで放送されていた「スコラ、坂本龍一音楽の学校」と言う番組を、毎回ではないですが、見ていました。
子供の頃、坂本さんは怖い人だと言う印象を持っていたのですが、この番組では優しくて物解りの良い紳士になっていて、易しく説明をしてくれていました。
内容は、去年2010年のJ.S.バッハから始まって、ジャズ、ドビュッシーを経て日本のロックまで。
そこから古典派を引いてボサノヴァを足せば、私が普段聞いている音楽はほとんどカバーされてしまう感じです。
音楽の好みはその人の性格や考え方までを表わしているように思っていましたが、案外それは時代の枠組みに納まり、その一面を反映しているだけなのかも知れません。
そして坂本さんのように成功する音楽家は、そうしたものを広く的確に捉えているのだろうと思います。
番組のサイトを記しておきます。
http://www.nhk.or.jp/schola/
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2011年05月19日

ピーター・バラカンに薦められたノラ・ジョーンズ

Come Away With Me

平日の朝は、インターFMの「バラカン・モーニング」と言う番組をよく聴きます。
ピーター・バラカン(Peter Barakan)さんが、お薦めの音楽を解説付きで掛けてくれて、私が好むような音楽と、馴染みが無かった音楽の両方を楽しむ事ができるのです。
ノラ・ジョーンズ(Norah Jones)の曲を紹介した時、彼は、同じ人の曲ばかり掛けると言われるかも知れないけれど、好きなのだからしょうがない、と言っていました。
それをきっかけに少し前、彼女のデビューアルバム「カム・アウェイ・ウィズ・ミー」(Come Away With Me)のCDを買いました。
情緒深いけれど、流されてはいなくて、力強いけれど、重苦しくはない、絶妙のバランス。
そしてまた、このアルバムがブルーノートレーベルから出ている、と言う所が面白いと思います。
何度聴いても飽きなくて、自分が好きな人にも薦めたくなる1枚です。
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2011年04月20日

Keith Jarrettは私にとって音楽における一つの希望なのですけれど

Facing You

年代が近く仕事も近い友人達と話しをしていたら、音楽の趣味も近かった、と言うのは良く有る事ですが、当然ながら、そうでない事もまた有ります。
先日何人かで話しをしていて、ジャズは良い、マイルス・デイビスは良い、と言う所までは意見が一致していたのですが、キース・ジャレット(Keith Jarrett)が良いと言ったのは、私だけでした。
どうやら友人達は彼の音楽に、叙情的な甘さや軽薄さのようなものを感じてしまっているようでした。
でも私にとって彼は、少し大袈裟なのですが、音楽における一つの希望、なのです。
ジャズにしてもクラシックにしても、どんなに良いと思っても、どこか自分とは切れている、違う世界のものだと感じてしまう音楽が有る一方で、確かに自分と繋がっていると感じられる音楽もまた有って、彼の音楽は、まさにそのようなものとして感じられます。
その中にはマイルスもバッハも、またゴスペルやフォークも同時に存在していて、そうした多様さが、自分達の時代の音楽、と言うより時代そのもののように感じられるのでしょう。
posted by masaaki at 18:48| Comment(8) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする