
画像に載せたのは、コモの街の中心に有る教会とその前の広場に繋がる半外部の場所で、建築の言葉で言う「ロッジア」(loggia)です。
このような街を歩くのが楽しいのは、単に街並みが古いからとか、綺麗だからとか言うだけではなくて、建物と街、それに人が良い形で結びついているからだと思うのですが、それには、こうした場所が重要な役割を果たしているはずです。
日本の建物にも、縁側とか土間とか、魅力的な半外部の場所は有りますが、このように街中に有って誰でも利用できる所、と言う例は残念ながらあまり無いようです。
振り返ると、私が学生の時に考えた計画に、駅の上に建物を作ってロッジアのような場所を設け、駅前広場と一体的に利用できるようにする、と言うものが有りました。
当時はまだ実際のロッジアを見た事が無かったのですが、今回体験したものは、まさにその時に思い描いていたものに他なりません。
私が建物と街の関係を考える時に、最もおもしろいと感じるのはこのような部分で、それは学生の頃からあまり変わっていないようです。