
昨年2021年の末に、先輩建築家の増田奏(ますだすすむ)さんが絵と文を書かれた「そもそもこうだよ住宅設計」が出版された。
2009年に出版されベストセラーとなった「住まいの解剖図鑑」の続編で、住宅設計を学ぶ学生、若い設計者、これから家を建てようと言う方々に向けた本と書いてあるけれど、若くない設計者である自分にも面白く為になる。
たとえば、雨水が建物に入るのを防ぐ「雨仕舞(あまじまい)」。
そもそも雨仕舞は防水ではなくてカタチの工夫であって、雨水とまともに戦っても勝ち目は無いから、無駄な抵抗はやめて素直に、あっさり、軽くいなすのが得策、と言う考え方が示され、その上で具体的なデザインが紹介される。
少し大袈裟かも知れないけれど、そこにはハウトゥーではなくてフィロソフィーが有る。