
百日紅(さるすべり)の木は、昔から何となく好きになれなかった。
人工的な感じがして他の木と合わないし、家に有るものは母親が強く剪定して瘤だらけになっていたので、異様な感じさえしていた。
最近は僕が放任して邪魔な枝以外は伐らないから、随分と背が高くなり枝も茂って、夏にはたくさんの花が咲く。
そして名前の漢字の通り長い間咲いているし、必要以上には大きくならないので、中々好都合な木だと思うようになった。
我ながら勝手な判断ではあるけれど、昔と比べて荒れた感じになっている庭の中で、この木だけは確実に、良い姿になったと思う。