
先月のある日、友人の後藤武さんの事務所が設計した交差点と呼ばれる住宅を見学した。
外観はシャープな多角形で、作品としての質の高さと設計者の意気込みが強く感じられる。
写真だけを見ていた時は、街並みの中で唐突な建ち方をしているのではないかと思ったけれど、実際にはゆったりとした周囲の環境に馴染んでいて、不思議な程違和感は無かった。
一方内観は、外観に比べるとシンプルで、上品にまとめられている。
この住宅に実際に家族が暮らす事を考えると、舞台に立つような緊張感を強いるのではないか、と言う懸念は有るけれど、それは僕のようにだらしない生活を送る人間が考える事で、この住宅の施主はそうは思わないのだろう。