
先週末11月6日で横浜トリエンナーレは閉幕しました。
私は9月と11月の2回に分けて行きましたが、周囲の声からすると、全体の評判はあまり良くなかったようです。
しかし当然と言うべきか、個々の作品には素晴らしいものが幾つも有りました。
例えば、尹秀珍(YinXuZhen、インシュウヂェン)さんの「ワンセンテンス」。
1人の人が身に着けていた衣服全てを紐状にほぐして巻き取り、それを金属製の容器に収めて、108個並べたものです。
それ等はまるで骨壷、あるいは位牌のように感じられて、強く印象に残りました。
つい自分の経験を重ねてしまうのですが、親しい人が亡くなって壷に入った骨が残された時、それがその人の変わり果てた姿だとは、なかなか納得できないものです。
それに比べれば、このように衣服を集めたものの方がずっと、その人の事を思い出させてくれるでしょう。
そしてこの作品の場合は、その1つ1つ、また108個全体の姿が、とても美しいと感じられました。