2022年12月29日

タカハシセンセイの論語教室 : Teacher Takahashi's Classroom for Rongo

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去年読んだ高橋源一郎さんの著作「一億三千万人のための「論語」教室」。
論語全499編について平易な現代語訳と簡潔な解説が記されている。
かの孔子は老子でも先生でもなくセンセイになっていて、とにかく親しみ易い。
親しみ易過ぎて不自然、と言う批判は有るだろうけれど、この本に出合わなければ僕は論語の世界をほとんど知らないまま過ごしていただろう。
本の途中に記された「折り返し地点で」と言う高橋さんの文章に面白い視点が有って、論語には権力を縛る、立憲主義とも言える考え方が見られると言う。
そう考えると、孔子が実在したかどうか解らない過去の堯や舜を理想の王とみなしていた事は、後の時代の王が好き勝手な事をしないような歯止めとしてだった、と解釈出来そうだ。
posted by masaaki at 19:48| Comment(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月09日

34年ぶりの桂離宮

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先日、友人達と桂離宮を訪ねた。
大学生の時に行ったきりだったので34年ぶりと言う事になる。
元々庭園を巡るツアーなので主な建物には入れず、今は工事中の為古書院と中書院の外観も見られない。
それでも屋根を葺き替えたばかりの新御殿を見ると、穏やかなのに鈍くはなく、繊細なのに脆弱ではなくて、やはり素晴らしい建物だと感じられた。
庭で面白いと思ったのが両側に苔を配した土橋で、手摺など無くても不安感は無く、自然が上手く取り入れられていて、今の言葉で言えば優れたデザインだと思った。
もう一度訪ねれば、きっとまた何か感じられるだろう。


posted by masaaki at 21:49| Comment(0) | 建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする