
六本木の森美術館で開催されている「建築の日本展」を見に行った。
一番良かったのは、千利休作と伝えられる茶室の待庵(たいあん)が原寸で再現されていた事。
待庵に限らず国宝や重要文化財になっている茶室は見るとしても外側からだけ、と言うのが普通なので、中に入る体験は貴重なものだ。
初めに外観を見た時にはやや違和感が有ったけれど、実際に靴を脱いで入ってみると、予想していなかった程に居心地が良く、暫くそこに居続けたいと思った。
部分として色々な所を見る前に、まずその暗さや寸法、材料、それ等の関係などの全体が、そう感じさせたのだろう。
一方、3分の1の大きさで再現された丹下健三の自邸には少しがっかりした。
中途半端な縮尺で、実物とは違うと解っていても、どうしてもある程度混同して見てしまう。
原寸で部分を再現するか、5分の1位の縮尺にした方が良かったように思う。