
子供が居ない僕だけれど、自分の為に時々絵本を買う。
単純に短い時間で読めるのも良いし、普段読んでいる字だけの本とは違った世界を体験出来るのが楽しい。
最近読んだ長新太さんの「アブアアとアブブブ」は傑作中の傑作で、大好きになった。
まず絵が良い。
少ない線と平板な色で描かれた絵はどれもチャーミングで、とても自由。
空は青色でなく、木は緑色でなく、それでいて不思議な統一感が有る。
話しの筋書きがまた秀逸。
それぞれのページに有る文の意味とその繋がりは良く解るのだけれど、全体で何を言おうとしているのかは全く解らないまま、終わってしまう。
その解らなさが何とも心地良い。
長さんが亡くなっていて続編を望めない事が残念だ。