2015年10月22日

教養としての聖書 To read the Bible as culture

教養としての聖書

以前、キリスト教徒でなくても一度は読んでおくべきだと思って新共同訳の聖書を通読したけれど、ただ読んだだけでは解らない事が多過ぎて、特に旧約の部分はその世界に親しんだと言う以上の意味は無いようにさえ思えた。
最近になって読んだ橋爪大三郎著「教養としての聖書」は、聖書の中から6書を取り上げ、授業を模した対話形式で話しが進められていて、解り易くまた得られるものが多かった。
例えば、少しは解ったつもりになっていた新約の部分について、多くの書簡を書いたパウロが実際にはイエスに会った事が無く、他の人が書いた福音書も読んでいなかった事や、福音書と書簡、黙示録を書いたヨハネがそれぞれ別人である事など、この本を読むまでは考えてもみなかった。
時間を作って、新約聖書だけでももう一度読んでみたいと思う。
posted by masaaki at 22:29| Comment(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月09日

田中千智展 Chisato Tanaka Solo Exhibition

田中千智展

先週末、横浜市民ギャラリーの田中千智展を訪れた。
会場に入ってすぐ、新しさと懐かしさが一緒になったような不思議な魅力を感じて、それが何なのか考えている内に、それぞれの絵の背景に自分が強く惹かれている事に気付いた。
アクリルで描かれた黒い背景はほとんどむらが無く平板なのだけれど、油彩で描かれた手前の人や物と響き合って不思議な清潔感と深さを感じさせ、人や物を引き立てると言う以上に活き活きとさせている。
作者の言葉によれば、ある時絵の背景を黒く塗ったままどうしようか考えていて、黒いままでも良いのではないかと思った事がきっかけだと言う。
その魅力的な背景と一緒に描かれた人物の表情は意図的に抑えたものになっているらしく、服や木、街並みなどの鮮やかさの方が印象に残った。
会期は10月18日まで。


posted by masaaki at 23:16| Comment(0) | 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月05日

藤江和子さんの仕事 Fujie Kazuko's Works

Fujie Kazuko Works 1997-2015

少し前、家具デザイナーの藤江和子さんから"Fujie Kazuko Works 1997-2015"と題する作品集を送って頂いた。
僕は槇文彦さんの事務所に居た時に何度か一緒に仕事をさせて頂いて、独立してからは残念ながらその機会が無いのだけれど、その間に随分と幅広くまた積極的に仕事をされていたものだと、改めて感心をした。
建築家は他の専門家と協力して仕事をする事が多いけれど、家具デザイナーとの協働はお互いの領域が重なり合う事が多く、独特の難しさが有る。
家具デザイナーの側から見ると、家具が建築に合わないのは勿論良くないし、合わせ過ぎてもつまらない。
そうした中で自分自身の表現を成り立たせて行くのは至難の業で、僕が知っている限り、藤江さん以上にそれを立派にやり遂げている人は居ないと思う。
posted by masaaki at 19:38| Comment(0) | 建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月01日

横浜カーフリーデー2015 Yokohama Car Free Day 2015

横浜カーフリーデー2015

9月22日に日本大通りと横浜公園で「横浜カーフリーデー2015」が行われ、僕は横浜にLRTを走らせる会の一員として参加した。
フランスのラロッシュ(La Rochelle)で1997年に始まったカーフリーデーは本来、人々が自家用車を使わずに公共交通や徒歩で街中に出掛ける社会実験で、地方自治体が交通政策として行うものなのだけれど、横浜では2004年から市民活動として行われている。
今回、横浜にLRTを走らせる会はパネルや模型を展示し、路線案の募集などを行った。
ここで何度か取り上げているフォーラムなどと違って、交通問題に余り関心が無い人もたくさん来るので、そうした人達に情報を伝えられる良い機会だと思う。
posted by masaaki at 23:02| Comment(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする