2017年11月07日

ヨコハマトリエンナーレ2017とBankART LifeX〜観光 Yokohama Triennale 2017 and BankART LifeX,Kanko

花と海と光/丸山純子

先日、ヨコハマトリエンナーレ2017とBankART LifeX〜観光(バンカートライフ5〜観光)を見に行った。
トリエンナーレは相変わらず規模が大きく、魅力的な作品も幾つか有ったけれど、全体的に現代美術の展覧会としては大人し過ぎるように思った。
既存の施設を使い、複数のディレクターにより内容が決められた事で、個々の作品より全体の枠組みが強く感じられてしまったのかも知れない。
観光の方は対照的に作品の数が絞られ、元々倉庫だったBankART Studio NYK(バンカートスタジオNYK)が会場だった事も有って、じっくりと作品の世界に向き合えたように思う。
ただし、この建物は横浜市と日本郵船の貸借契約が来年4月で終わり、その後は使えなくなるそうだ。
画像は観光での丸山純子さんの作品。
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2017年08月10日

境界を跨ぐと、 To the other side of the boundaries,

境界を跨ぐと、

7月11日に書いた「都美セレクショングループ展」の続き。
後半で一番印象的だったのは、武蔵野美術大学と朝鮮大学校の学生5人による展覧会「境界を跨ぐと、」だった。
社会的な取り組みと言う面が有るにもかかわらず、会場の雰囲気は重たいものでなく、バラエティに富むそれぞれの作品を楽しめた。
例えば李晶玉(Ri Jong Ok)さんの作品は、描かれた絵と、それを撮影して印刷したものと、それにまた手を加えたものからなる複雑なものだったけれど、その複雑さに負けない、瑞々しい色彩とタッチに強く惹かれた。
そしてその作品と、説明をしてくれた華奢な晶玉さんと、彼女が書いたパンフレットの激しい文章が、繋がりとギャップを同時に感じさせて、その事がまた作品に魅力を与えているように思われた。
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2017年07月11日

2016年09月14日

木々との対話展 The exhibition, Dialogue with trees

感覚細胞―2016・イチョウ

先月、東京都美術館で「木々との対話」展を見た。
参加している作家は土屋仁応(よしまさ)、田窪恭治、須田悦弘(よしひろ)、國安孝昌、舟越桂の5人で、世代も手法も異なり、木を素材とする作品を出品している事だけが共通している。
それぞれの展示はどれも個展として見られる程の充実した内容で、素材であった木が作家に命を吹き込まれたかのように存在感を持ち、独特の世界が作られている。
画像として載せたのは田窪さんの「感覚細胞―2016・イチョウ」と言う作品で、美術館の敷地に生えていた銀杏の木の周りにコールテン鋼のブロックを敷き詰めたもの。
この木は70年前の太平洋戦争で被災し、その後再生したものだと言う。
会期は10月2日まで。
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2016年06月20日

三宅一生展 Miyake Isseey Exhibition

三宅一生展

先日、東京の国立新美術館で三宅一生展を見て来た。
僕がこの美術館で見た展覧会の中で最も印象に残るものだったと思う。
普段ファッションには無頓着で彼がデザインした服を着た事も無いのだけれど、展示してあるものがどれだけ大きな意味を持っているかと言う事は、容易に想像出来た。
また単純に、それ等が美しい事に感心した。
建築の世界では最近、環境に良いとか、新しい材料を使っているとか、新しい使われ方を引き出しているとか、色々な説明をしているにもかかわらず、実際の建物の質が悪くて、疑問を感じる事が少なくない。
三宅一生さんの仕事はそうしたものとは違って、美しい事が絶対的な条件になっているのだろう。

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2016年04月30日

アブアアとアブブブ Abuaa and Abububu

アブアアとアブブブ

子供が居ない僕だけれど、自分の為に時々絵本を買う。
単純に短い時間で読めるのも良いし、普段読んでいる字だけの本とは違った世界を体験出来るのが楽しい。
最近読んだ長新太さんの「アブアアとアブブブ」は傑作中の傑作で、大好きになった。
まず絵が良い。
少ない線と平板な色で描かれた絵はどれもチャーミングで、とても自由。
空は青色でなく、木は緑色でなく、それでいて不思議な統一感が有る。
話しの筋書きがまた秀逸。
それぞれのページに有る文の意味とその繋がりは良く解るのだけれど、全体で何を言おうとしているのかは全く解らないまま、終わってしまう。
その解らなさが何とも心地良い。
長さんが亡くなっていて続編を望めない事が残念だ。
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2016年01月20日

日産アートアワード2015 Nissan Art Award 2015

日産アートアワード2015

昨年末、横浜のBankART Studio NYK(バンカートスタジオNYK)で「日産アートアワード2015 ファイナリスト7名による新作展」を見た。
軽い気持ちで行ったのだけれど、とても充実した内容で、中でも石田尚志(いしだたけし)さんの「正方形の窓 2015」は素晴らしかった。
壁に穿たれた窓とそこから射す青い光を描いた絵が少しづつ変化する、6分60秒の映像作品。
夢の中の出来事のようでもあり、遠い記憶を思い出しているようでもあり、また展覧会の絵を次々に見せられているようでもある。
それぞれの瞬間に惹かれながらも次の瞬間に期待し、そもそも他の絵は何故動かないのかと考えてしまいたくなる。
私見では、グランプリアーティストは彼で次点は岩崎貴宏さんだと思ったけれど、公式な結果は別だった。
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2015年10月09日

田中千智展 Chisato Tanaka Solo Exhibition

田中千智展

先週末、横浜市民ギャラリーの田中千智展を訪れた。
会場に入ってすぐ、新しさと懐かしさが一緒になったような不思議な魅力を感じて、それが何なのか考えている内に、それぞれの絵の背景に自分が強く惹かれている事に気付いた。
アクリルで描かれた黒い背景はほとんどむらが無く平板なのだけれど、油彩で描かれた手前の人や物と響き合って不思議な清潔感と深さを感じさせ、人や物を引き立てると言う以上に活き活きとさせている。
作者の言葉によれば、ある時絵の背景を黒く塗ったままどうしようか考えていて、黒いままでも良いのではないかと思った事がきっかけだと言う。
その魅力的な背景と一緒に描かれた人物の表情は意図的に抑えたものになっているらしく、服や木、街並みなどの鮮やかさの方が印象に残った。
会期は10月18日まで。


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2015年07月23日

松村純ガラス展 Matsumura Jun Glass Work Exhibition

松村純ガラス展

7月10日まで横浜のフェイアートギャラリーで開かれていた「松村純ガラス展、風景採集」は、小規模だけれど魅力的な展覧会だった。
多くの作品は一辺が35mmから50mm位の立方体で、手の平に載る位の大きさ。
数枚のガラスを張り合わせ、それぞれに色鉛筆を使って絵柄が描かれていて、儚い夢のような一つの世界が出来上がっている。
それが見る角度や光の加減によって微妙に違ったものに感じられ、子供の頃に戻ったようにじっと見入ってしまった。
見終わった後、そのまま立ち去るのは惜しい気がして、作品を一つ購入する事にした。
まだ受け取っていないけれど、持ち帰れば実際に手の平に載せて眺める事が出来ると思って、楽しみにしている。
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2014年11月14日

田中岑展 The exhibition of Tanaka Takashi

田中岑展

11月3日で終わる展覧会が幾つか有った中で、僕は川崎市市民ミュージアムで開かれていた田中岑(たなかたかし)展を見に行った。
透明感と深みが有り、軽さも感じられる色彩が何とも魅力的で、特に橙色や水色、白色系統の色が美しく、何時まで見ていても飽きる事が無かった。
また不思議な事に、どことなく優しさと懐かしさも感じられた。
それは僕が好きな他の画家、パウル・クレーやニコラ・ド・スタールが描いた絵からは感じられないような良さだ。
田中さんは僕の親と同世代になるので、その人達が経験した美しさを蒸留するように取り出して絵に定着した、と言う事かも知れない。
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2014年05月30日

色の庭、尾形純展 The garden of colours, the exhibition of Ogata Jun

禅之庭、尾形純展

5月9日に書いた金昌永展を見たのと同じ場所で、尾形純展を見た。
誰もがまず、その色彩に惹かれるだろう。
キャンバスにアクリル絵の具で描かれたそれ等の色は、鮮やかであるのに単純ではなく、平板なようで豊かに感じられる。
そして慎重に配置されたであろう造形が、色を引き立て、色に引き立てられる。
作家によれば、展覧会の「禅の庭」と言うテーマは、時間や季節の変化で同じ色彩や景色が変化して映る事から来ているそうだ。
ご自身が庭、特に日本庭園を訪ねる事を好まれるようだけれど、僕が今まで漠然と庭を眺めていたのとは全く違う経験をされていたのだと思うと、新鮮な驚きを感じた。
展覧会は6月1日まで、FEI ART MUSEUM YOKOHAMAにて。
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2014年05月09日

金昌永展 The exhibition of Kim Tschang Young

金昌永展

連休の合間、FEI ART MUSEUM YOKOHAMA(FEIアートミュージアムヨコハマ)で金昌永(キムチャンヨン)展を見た。
砂と油絵の具を使ってキャンバスの上に描かれた作品の数々。
神奈川新聞の紹介記事から土着的な強さを想像していたのだけれど、会場の雰囲気は明るく軽やかだった。
作品を近くで見ると、砂の一粒一粒がとても綺麗で、絵と言うより工芸品のような魅力が有る。
ふと自分が小学生の頃、行商のおじさんが砂と糊で出来た絵の具を、それで絵を描きながら売っていた事を思い出した。
美しいと感じるだけでなく、色々な事を考えさせてくれる展覧会だった。
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2013年05月02日

手に取る絵、藤江民さんの仕事 The art in hand, Works by Fujie Tami

藤江民作絵皿

先週末、神保町の画廊へ行って藤江民さんの「絵皿と版画」展を見て来た。
民さんはカンバスに納まらない大きな絵をたくさん描いて来た人だけれど、今回は机の上の絵皿と壁に掛かった版画の展示。
その日は運良くご本人が居て、コンクリートのかけらにくっ付いたタイルが好きだとか、絵皿に使う釉薬は焼く前と後で色が全く違うとか、色々なお話しを聞く事ができて楽しかった。
美術館で話題の展覧会を見るのも良いけれど、画廊でこうした時間を過ごすのも良いものだ。
画像として載せたのは、衝動買いをしてしまった1枚の絵皿。
並べてあった中では目立たない方の物で、ひょっとしたら民さんのお気に入りではなかったかも知れない。
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2012年07月25日

松本竣介展

松本竣介展入場券

葉山の神奈川県立美術館で、念願だった「松本竣介展」を見ました。
今年が生誕100年と言う事で、父より上の世代にあたる画家なのですが、彼が横浜や東京の街を描いた絵を見ると、その眼差しは私自身にかなり近いと感じます。
逆に言えば、どうしてもっと近い世代の人が描いた絵には同じような親近感を感じないのか、自分が知らないだけなのか、不思議でもあるのですが。
しかしそうした思い入れが有るだけに、有名な「Y市の橋」が、戦争で破壊された様子が描かれた絵を見た時には、切ない気持ちになりました。
葉山での展覧会は7月22日で終わりましたが、巡回展は続くようですので、その事が解るサイトのアドレスを記しておきます。
http://www.nhk-p.co.jp/tenran/20120523_163046.html
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2012年05月11日

ジャクソンポロック展

ジャクソンポロック展カタログ

先週の連休中、東京の国立近代美術館でジャクソンポロック展を見ました。
会期末でかなりの混雑を覚悟していましたが、予想外に空いていて並ばずに券を買い、そのまま見る事ができました。
喜ばしい事とは言え、人気が無いのはポロックなのか抽象絵画なのか、などとつい考えてしまいました。
しかしそうした事とは無関係に、内容は素晴らしいものでした。
特に1950年前後に描かれた、塗料を画面全体に流し込んだ作品は、タブローつまり独立した絵画の一つの究極の姿に到達しているように思いました。
改めて気付いたのは、そのような作品では画面の縁が強く意識されていて、部分的には不規則に見える線や点も、全体としては確かなまとまりを持っていると言う事です。
そうした作品はタブローとしての可能性を追求したものであると同時に、タブローである事によって成り立っているとも言えるように思います。
展覧会は終わりましたが、美術館のウェブサイトでまだ幾つかの作品を見られるようなので、アドレスを記しておきます。
http://www.momat.go.jp/Honkan/jackson_pollock_2012/index.html
画像に載せたのは展覧会のカタログの表紙で、"インディアンレッドの地の壁画"と言う作品の一部分です。
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2011年11月10日

横浜トリエンナーレ、尹秀珍の作品

ワンセンテンス

先週末11月6日で横浜トリエンナーレは閉幕しました。
私は9月と11月の2回に分けて行きましたが、周囲の声からすると、全体の評判はあまり良くなかったようです。
しかし当然と言うべきか、個々の作品には素晴らしいものが幾つも有りました。
例えば、尹秀珍(YinXuZhen、インシュウヂェン)さんの「ワンセンテンス」。
1人の人が身に着けていた衣服全てを紐状にほぐして巻き取り、それを金属製の容器に収めて、108個並べたものです。
それ等はまるで骨壷、あるいは位牌のように感じられて、強く印象に残りました。
つい自分の経験を重ねてしまうのですが、親しい人が亡くなって壷に入った骨が残された時、それがその人の変わり果てた姿だとは、なかなか納得できないものです。
それに比べれば、このように衣服を集めたものの方がずっと、その人の事を思い出させてくれるでしょう。
そしてこの作品の場合は、その1つ1つ、また108個全体の姿が、とても美しいと感じられました。
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2011年10月21日

Sparkling Days展、荒神明香の作品

Sparkling Days展ちらし

先日横浜市民ギャラリーで”Sprkling Days”(スパークリングデイズ)展を見ました。
2007年と2008年にもここで同じ位置付けのニューアート展を見ましたが、今回は若い3人の個性が伸びやかに展開されていて、最もおもしろかったと思います。
中でも荒神明香(こうじんはるか)さんの唯一の作品、”pasta strata”(パスタストラータ)は強く印象に残りました。
画像が無いのが残念ですが、乾燥パスタを接着して形を作り糸で吊るす、と言う単純な方法で7m×20m程の1つの街を作り上げ、それを四周から見られるようにした作品です。
荒神さんはこの作品を作る前提として、震災の被災地である宮城県石巻市に9日間滞在し、ワークショップを行ったそうです。
おそらく、この作品が被災地の復興に直接役立つと言う事は無いでしょうし、被災した人達の心の支えになるかどうかも解りません。
それでもこの作品には、震災の後にこれができた事には何か積極的な意味が有ると思わせる強さと美しさが有り、同時に見る人に色々な事を考えさせる深さが有る、と思いました。
そして私自身にも、忘れかけていた建築の可能性を考える1つのきっかけを与えてくれたように思います。
展覧会は既に終わりましたが、横浜市民ギャラリーのサイトを記しておきます。
http://www.yaf.or.jp/ycag/
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2010年10月14日

黄金町バザール


黄金町バザールリーフレット

先週末、横浜で開かれていた「黄金町バザール」と言う催しへ行きました。
いかがわしい店が並んでいた地域を芸術家や建築家の力を借りて再生しよう、と言う取り組みの一環で、知人の建築家も何人か参加しています。
口が悪い友人に言わせれば、対象がせこくて、やっている事は学園祭のようだ、と言う事になってしまうのですが、私は元々学園祭が好きだったせいか、十分に楽しめました。
中で1つ良かったものを挙げるとすれば、蔡坤霖(Cai Kunlin)と言う人が作ったインスタレーションです。
元飲食店だった、細い階段で繋がった1階と2階からなる狭い場所を、2階に斜めの床を挿入する事で3層にし、パイプや木材などのありふれた材料を張り巡らす事で、意外な程の奥行きと広さを感じさせる、興味深い空間にしていました。
いわく付きの場所を、そのいわくから一旦離れて物理的な素材として捉え直す、と言う制作態度にも、好感を覚えます。
この催しそのものは既に終わってしまいましたが、街に対する取り組みは、まだまだ続くようです。

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2010年09月08日

ハンス・コパー展


ハンス・コパー展ちらし

先週末は汐留ミュージアムで、ハンス・コパー展を見ました。
少し前に国立新美術館でルーシー・リー展が開催されましたし、今回の会場にも彼女の器が何点か展示されていたので、自然にそれ等と比べて考えてしまいます。
ルーシー・リーの作品でまず目を惹くのは、やはりその鮮やかな色彩と模様で、形にも独特の魅力は有るのですが、概ね一般的にイメージされる器の範疇に納まっているように思います。
それに対してハンス・コパーの作品は、落ち着いた色彩の物が多くて、形の方が印象的。
特に晩年のキクラデスフォームと呼ばれる物は、彫刻と器、また過去と現在の境界に位置するような、不思議な雰囲気を持っています。
別々に成形した部品を組み合わせる、と言う作り方とも関係しているのでしょうが、どことなく奇妙で、生理的な抵抗を感じる事も有りました。
一方で、教会の燭台や壁の開口に用いられたウォールディスクと呼ばれる作品など、建築と積極的に関わった物には、おおらかで健康的な強さが感じられて、素直に好感を持つ事ができました。
彼自身が果たしてどちらの世界により大きな魅力を感じていたのか解りませんが、もう少し後者の分野で活躍してくれていたら、と言う思いが残ります。
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2010年03月27日

クリストとジャンヌ=クロードについて


クリストとジャンヌ=クロード展ちらし

私がクリストとジャンヌ=クロード(Christo and Jeanne-Claude)によるアンブレラプロジェクトを茨城まで見に行ったのは、1991年の事でした。
友人と2人、オリエンテーリングのような小旅行は、とても良い思い出になりましたが、社会人になったばかりの私には、その作品が持つ重大さは、ほとんど解っていなかったようです。
19年後の今、六本木で開かれている彼等の展覧会を見て、改めてそう思いました。
彼等のプロジェクトは、アトリエの中だけでは完結せずに、外の社会と関わり、そこで実現する事で、初めて作品になります。
そう言う意味では、建築家が設計する建物とも共通する部分が有る訳ですが、彼等の作品は、役に立つとか資産価値が有るとか言う事とは無縁で、ただただ美しく現われて、2週間後に消え去るのです。
悲しい事に、今の日本で彼等(ジャンヌ=クロードは亡くなりましたが、クリストはこれからも連名で作品を発表するようです)が同じ事をしようとしたら、当時より遥かに大きな困難に直面するのではないでしょうか。
それも、経済的に難しいと言うよりは、人々の意識が障害となって。
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