
自宅の書棚で埃を被っていた、「我輩は猫である」の上下巻。
小学生の時に読み掛けたまま放っておいたのを、最近になって読み返しました。
やはり普通の子供が面白がるような話しではなく、主人の苦沙弥(くしゃみ)先生位の年齢になってから読むのが良いようで、楽しい読書体験になりました。
しかし、我輩である猫が主人の死を語り、自覚をしながら死んで行くと言う結末は、予想外のものでした。
その少し前に「のんきとみえるひとびとも、心のそこをたたいてみると、どこか悲しい音がする」と書かれているのは、漱石の本音がつい現われてしまったのかな、などと想像してしまいます。