2012年03月02日

日本語が亡びる?

日本語が亡びるとき

1月24日に「漢字が日本語をほろぼす」(田中克彦著、2011年角川SSC新書)と言う本について書きましたが、それより前に出たのが「日本語が亡びるとき」(水村美苗著、2008年筑摩書房)と言う本です。
著者は夏目漱石が書いた「明暗」の続編を書いた小説家で、幼い頃はアメリカで暮らし、外国の作家達とも広く交流が有るようです。
この本では、インターネットが広まり英語だけが「普遍語」になりつつある世界の中で、このままでは日本語が歴史や文化を担う「国語」の役割を果たせなくなってしまうと言う危機感と、日本語がそのような「国語」として成り立つまでの道のりが書かれていて、なかなか興味深く、説得力が有ると思いました。
しかし、ではどうするかと言う事で、学校で日本の近代文学をもっときちんと教えるべきだと言う主張になるのですが、文学への思い入れがあまりにも強いせいか、その論の進め方にはやや無理が有ると感じました。
本の売れ行きは良かったようですから、それだけ同じような問題意識を持っている人が多いのかも知れません。
posted by masaaki at 20:29| Comment(2) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
数年前に読み去年再読していました。3章まであたりが圧倒的に面白く、貴君が指摘するように後半は疑問符が幾つか付きますね。ただしこれほど広い範囲から日本語を論じるにはどれだけ多くの書物を読みこなしているのか、水村氏の奥行きを感じさせてくれます。日本語を考えるテキストとしては良質な書物だと思います。
Posted by どか at 2012年03月03日 12:26
水村さんはご自分の経験から日本の近代文学の良さを痛感されているのでしょうね。後半にも前半のような具体的な話しや説明が有れば、もっと納得させられたかも知れません。題名は、出版社の都合も有るのでしょうが、激し過ぎるように思います。
Posted by masaaki at 2012年03月05日 12:29
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