先日、建築家協会の催しで宇都宮へ行きました。
宇都宮は大谷石の産地として有名で、それが建物や塀に使われた多くの例を見る事ができました。
しかし今まで自分が設計した建物に使った事は有りません。
大谷石は脆くて風化し易いとされているので、石を使う時にはどうしても大谷石より大理石、大理石より御影石、と言うようになってしまうのです。
でも考えてみれば、木や金属など他の材料の耐久性にもそれなりに限りは有るのですから、石にばかり高い性能を求めるのはおかしいのかも知れません。
例えば、御影石を杉や檜などと合わせて使うと、感覚的に木の方が負けてしまって不釣り合いになる事が有りますが、大谷石であれば柔らかい感じがして、相性はずっと良いように思います。
画像を載せた露天掘りの採掘場で、切り出されたばかりの大きな塊を見ていて、仕上げ材としてもう一度見直してみたいと言う気持ちになりました。