2010年07月30日

わかたけ


わかたけ

もう1つ、徳島でのお話し。
ホテルに帰る途中でふと立ち寄った「わかたけ」と言う料理屋さんの事です。
カウンター席だけの小さくなお店に、若い板前さんと仲居さん。
お酒は飲まずに、勧められるまま数品の料理を食べましたが、どれも感心する程のおいしさでした。
途中小皿で出された醤油が気になったので、地元の物なのか聞いてみると、3種類の醤油を混ぜて、だしを加えている、との事。
本当は地元の醤油も使いたいのだけれど、そうすると師匠から受け継いだレシピが使えなくなって、初めから研究し直さなければならない、とも仰っていました。
控えめで押し付けがましい所が無く、素材の良さを引き出している味だと思って好感を持ったのですが、やはりその為には相当の努力や注意が必要なのだ、と言う事に気付きかされました。
そうなるとつい、自分の事を考えてしまって、自分は同じような姿勢で仕事に取り組んでいると言えるだろうか、また師匠から何を受け継いで、どう活かしているのだろうか、などと考える事になりました。
posted by masaaki at 23:29| Comment(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月23日

大鳴門橋の下で


大鳴門橋下部

前回書いた鳴門の渦の道へ行って、海の他にも良いと思った風景が有りました。
大鳴門橋下部のそれです
しかしこの良さを説明するのは、少し難しいのです。
まず一般的な見方として、土木構造物としてのスケールの大きさと機能美、と言う事が有るのですが、私が良いと思ったのは、それだけではないのです。
元々私は、物と人との間には、近過ぎると息苦しくなり、遠過ぎれば冷たく感じてしまうような、距離感と言うべき感覚が有って、建物を設計する時には、そのようなものを大切にしたい、といつも思っています。
この大鳴門橋下部の風景は、その距離感が、適切と言う状態ではなく、かなり遠いものになっているのですが、逆にその事によるおおらかさや自由さのようなものが感じられて、とても新鮮な気持ちになりました。
自分が距離感と捉えていたものは、やはり相対的な尺度で、状況によっていろいろなちょうど良さが有るのだろう、と改めて気付く事になった、貴重な体験でした。
posted by masaaki at 23:58| Comment(4) | 建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月13日

鳴門の海


鳴門の海

先月末、書の展覧会と授賞式に参加する為に、徳島へ行って来ました。
その用事が済んだ後、徳島と言えば鳴門の渦潮、と言う単純な考えで、大鳴門橋の下に有る「渦の道」にも行きました。
そこで初めて見た鳴門の海は、期待を大きく上回る興味深さで、いくら見ても飽きると言う事がなく、しばらく眺め続ける事になりました。
渦は決まった場所に有るのではなく、あちらこちらにできてはまた消えて行き、海の様子は刻々と変化していました。
渦そのものと言うより、海が流れている、と実感される全体の様子が、おもしろかったのだと思います。
またこうしたおおらかな自然の営みは、人間が行うパフォーマンスやスポーツと違って、それを見ている人間とは関係無く現われて関係無く消えて行き、それが繰り返されているのだな、と思うと、何とも言えず穏やかで、広々とした気分になりました。
自分自身では覚えていないのですが、亡くなった母の話しでは、私は子供の頃、洗濯機の中身がぐるぐる回るのを見るのが好きで、いつも椅子に乗って眺めていたそうです。
この風景を前にして、その頃の自分に戻ったのかも知れません。
posted by masaaki at 20:49| Comment(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月10日

T自治会館着工


T自治会館着工

このウェブログの更新が滞っている間にもう一つ、私にとって大切な出来事が有りました。
それは、自分の事務所で設計をしたT自治会館が、6月17日に着工された事です。
これから完成するまでの数ヶ月間、気が抜けない日々が続きますが、今は不安よりも、希望を強く感じています。
建物の床面積は約130uで、以前に勤めていた事務所で担当した富山国際会議場の1/100しかないのですが、私にとっての重要度はそれと変わらないか、それ以上です。
何故ならこの建物は、10年前に独立して自分の事務所を構えてから初めて取り組んだ、公共的な建物だからです。
それまでは主に、個人住宅や集合住宅の仕事をして来た訳ですが、この自治会館を設計した事で、自分が本当にやりたいのはこう言う仕事で、またその方が自分の力を発揮できる、と言う事を実感しました。
かと言って、このような仕事が続く確かな見込みは無い、と言うのが現実です。
それでまた、宝くじのように選ばれる確率が低いコンペティションやプロポーザルに、挑戦しようと言う気持ちになるのでした。
posted by masaaki at 23:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする