2018年06月01日

土地被覆タイプ地球儀 : The land cover type globe

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子供の頃、ずっと地球儀を欲しいと思っていたのに、手に入れられなかった。
今になって買おうと思って調べてみると、色々な種類の物が有る。
まず考えたのは衛星写真を使った物だったけれど、不完全な模型のようで気に入らない。
やはり地図のように様々な情報を教えてくれる物が良いと考えて、「土地被覆タイプ」の地球儀を選んだ。
常緑樹林は濃緑色、潅木は灰緑色、草地は黄緑色、裸地は青灰色、と言うように土地表面の状況が色で示され、緑の分布を知る事が出来る。
これを上下左右に回しながら見ていると、色々と気付いたり考えたりして、飽きる事が無い。
欲を言えば、分類の数を減らし色の差を大きくするなどして、区別をし易くして欲しかった。
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2018年05月17日

日野こもれび納骨堂の見学 : Visiting the Hino Komorebi Charnel

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先週末、「日野こもれび納骨堂」の見学会に参加した。
機械式と合葬式の納骨所を納める横浜市の公共施設で、設計監理は柳澤潤さんが主宰するコンテンポラリーズ。
大きなボリュームとなる自動搬送式の納骨機械を地下に埋め、地上の建物は屋根が連なる形の平屋にして、周囲の墓地や住宅地と馴染むようにしている。
内部も屋根から光を採り入れた気持ち良い場所になっていて、全体的に穏やかで良く出来た建物だと思った。
中で面白いと思ったのは画像に載せた屋外の慰霊スペースで、四角錐の屋根を4隅を避けた4枚の壁が支え、屋外でも屋内でもあるような微妙な開放感が感じられる。
そこと屋内を連続させれば更に面白いように思うけれど、敷地の広さが足りないかも知れない。
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2018年05月07日

連休中に見た「ゆきゆきて、神軍」 : "The Emperor's Naked Army Marches On" I saw in the holidays

原一男の軌跡

連休中に横浜シネマリンで「ゆきゆきて、神軍」と言う映画を見た。
天皇の戦争責任を問う過激なアナーキスト、奥崎謙三氏の活動を記録した1987年の作品。
見始めて少しして気分が悪くなり、最後まで見られるか心配になった。
終戦後30数年経っても過去に軍隊内で起こった事件を追及し続け、元兵士を訪ねる奥崎氏の様子が映されていたのだけれど、激高する彼の様子がやはり元兵士だった僕の父に結び付いたのだ。
しかし父は、彼のように過去に執着してはいなかった。
元兵士の99.9%は父のようであったのだろうけれど、残りの0.1%に彼のような人が居てもおかしくない。
上映後、監督の原一男さんがスクリーンの前でこの映画と奥崎氏について語ってくれた。
その姿勢は当然ながら彼のように過激ではなく、漸く現実に戻れたように感じた。
画像のちらしで右上に有る写真が奥崎氏で、2005年に85歳で亡くなったそうだ。

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2018年04月27日

ギャラリーを持つ家の見学 : Visiting the House with a gallery

ギャラリーをもつ家

先週末、建築家グループarea045(エリアゼロヨンゴ)の見学会で国分寺市に建つ「ギャラリーをもつ家」を訪ねた。
林雅子さんの事務所が設計して1983年に完成した鉄筋コンクリート造の住宅で、その後所有者が変わり、現在は建築史家の村松伸さんと夫人の山下裕子さんが住まわれている。
当日はお2人に案内をして頂いた上に、林さんの事務所で設計を担当した諸角敬さんと、その後改装の設計をした長尾亜子さんが加わった対話の場を設けて頂き、色々と興味深いお話しを聞く事が出来た。
他人の為に建築家が設計した住宅に住む事には様々な困難が伴うし、その建築家が亡くなっていれば意見を聞いたり改修の設計を頼んだりする事も出来ない。
しかしこの住宅は明快な骨格で全体が出来上がっていて、細部を変えると台無しになるようなものではなく、手を入れながら住む事に対する許容力を備えているように思われた。
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2018年04月23日

1行の書 : The drawing in one line

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門餘碧水一渓清。
昨年の展覧会に出品した縦1行7字の書。
半切の用紙に2行で14字や20字と言うものは書塾の毎月の課題にもなっていて書く事が多いけれど、1行のものは意外と書く機会が少ない。
2行有れば、1行目は下まで詰めて書いて2行目は下を空けるるとか、滲んだ字の隣になる字はかすれさせるとか、変化を付けるやり方が幾つも有って全体をまとめ易いけれど、1行の場合は中々そうした事がやり難い。
今回参考にした先生の書では、初めの字は太く濃く真ん中の字は細くかすれるようになっていたけれど、それをそのまま真似してしまうとばらばらな感じになってしまうので、全体の流れを重視してまとめるようにした。

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2018年04月13日

広縁のタツナミソウ : The scutellaria indica in Hiroen

広縁のタツナミソウ

自宅の広縁に置いてある植木鉢には、ランやサボテンと一緒に雑草も生えている。
カタバミ、ツユクサ、タンポポなど。
春になると、種が飛んで来る事は無いはずなのに根が残っているのか、芽が出て来たり、花が咲いたりしている。
先日、オリヅルランの鉢に生えている草の名前を知りたくて、友人に写真をEメールで送って聞いてみたら、タツナミソウの仲間だと教えてくれた。
葉は小さくて丸みが有り、花は白く小さくて上に伸びた茎に並んで咲いている。
その花が波頭に見立てられてタツナミソウ、と言う事らしい。
このままオリヅルランと仲良く共存してくれる事を願っている。


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2018年03月20日

東日本大震災から7年、どかさんが書いた物語 : Seven years passed from the East Japan Great Earthquake, the story Doka-san wrote

牛52号

2011年の東日本大震災から7年が経った。
自分は直接的な貢献を何も出来ていないけれど、友人や知人には被災者の為に活動を続ける人達が居る。
その一人「どか」さんこと石井英行さんが書いた物語「見つめなければいけないこと」を児童文学の同人誌で読んだ。
福島に住む子供達の日常生活や北海道でのキャンプの様子が、周囲の大人達を含めて書かれていて、何かを訴えると言うよりも、気付いたり考えたりするきっかけになるようなものになっている。
分厚い一冊の中の一遍では中々目に付かないだろうけれど、多くの人に読まれて欲しい。
その同人誌「牛」52号は下記のウェブサイトに情報が載っている。
http://www016.upp.so-net.ne.jp/ushinokai/index.html


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2018年03月07日

建築家とファシズム、イタリアの建築と都市1922-1944 : Gli architetti e il fascismo, Architettura e citta 1922-1944

建築家とファシズム、イタリアの建築と都市1922-1944

第一次世界大戦から第二次世界大戦の間のイタリア近代建築には、以前から憧れと興味を持っていた。
学生の時に建築史の図集で見たテラーニ(Giuseppe Terragni)やリベラ(Adalberto Libera)の作品は小さな白黒写真でもとても魅力的だったし、数年前に実物を見たテラーニ設計のカーサ・デル・ファッショ(Casa del Fascio)は品格が有る素晴らしい建物だった。
最近、友人の鹿野正樹さんが訳したジョルジョ・チゥッチ(Giogio Ciucci)の著作「建築家とファシズム、イタリアの建築と都市1922-1944」(Gli architetti e il fascismo, Architettura e citta 1922-1944)を読んで、その時代のイタリアの状況とそこで建築家が何を考えどう行動したか、随分と教えて貰った。
例えば「合理主義」と言う言葉は、それ等の建築家を語る時にしばしば用いられるけれど、実態はかなり複雑で、ある人はそれを機能と、別の人は古典主義や幾何学と、また別の人は近代主義建築と結び付け、その違いは結局多くのずれや対立を生む事になる。
改めて、この時代のイタリア建築を見て回りたいと思った。

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2018年02月22日

法政二高での講演会 : The lecture at the Hosei daini highschool

法政二高での講演会

2月1日、川崎市の法政大学第二高等学校(法政二高)で横浜にLRTを走らせる会の講演会を行った。
対象は法政大学の理工学部や人間環境学部への進学が決まっている3年生33人の皆さんで、同会の小田部さんと僕の2人でLRTを始めとする交通の話題について話しをした。
最初に質問をした時はLRT(Light Rail Transit)を知っている人が1人、NPO(Non Profit Organization)は誰も知らないと言う事で少し不安になったけれど、後の質疑応答では活発な意見交換をする事が出来て、僕達にとっても実り有る機会になったと思う。
この年代の人達とは普段接する事が無いのだけれど、想像していたよりずっとしっかりしていると感じた。
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2018年02月06日

八王子のAKITEN : AKITEN in Hachiouji

AKITEN BASECAMP GALLERY

八王子でAKITEN(アキテン)と言う活動をしている人達が居る。
先日、その中心になっている及川賢一さんからお話しを聞く機会が有った。
活動の中心は、テナント募集中の空き物件を借りて展覧会や講演会、販売などのイベントを行い、街に人を呼び込む事。
テナント募集中の、と言う所が特徴で、テナントが決まればそれが優先されてイベントが中止になる事も有るけれど、それはそれで目的に適う事なので良しとされる。
今では活動を始めた2012年頃より空き物件が減り、会場の確保が難しい位だと言う。
僕自身も仕事や市民活動を通じて街の事を考える事は多いけれど、どうしても何か良いものを作ってそれを残したいと言う発想になってしまって、こうした柔軟さやスピード感は中々持てない。
及川さんが、空き物件をかつて街に多く有った空地にたとえていたのが印象的だった。

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2018年01月26日

2018年の試筆 : The trial drawing at the biginning of 2018

春雪満空来触所似花開 不知園裡樹若箇是真梅

春雪満空来触所似花開、不知園裡樹若箇是真梅。
今年正月の試筆として書いた20字。
毎月取っている会誌から語句を選び、字を調べて草稿を作り、墨を磨って紙に書く。
何枚か書いたうち、画像に載せたものが一番良く書けたと思う。
所々はおかしいけれど、全体の流れが自然で、それなりに自分らしい書になっている。
ただし構成は概ね会誌の参考に従っているので、創作と言えるものではない。
一方で前々回に載せた水随方円器と書いた書は、ずっと拙いけれど、一応創作と言えるものだ。
今の自分の力では、今回のように創作でないものを書いている方が楽で、楽しい。
しかし少しづつでも挑戦をして、創作と言えるものを楽しく書けるようになりたい。
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2018年01月16日

ムク達の年賀状 : The new year's card of Muku and his friends

ムク達

明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。

今年は戌年(いぬどし)と言う事で、家に居るぬいぐるみのムクを絵に描いて年賀状に使う事にした。
1種類しか作らずに友人にも目上の人にも同じものを送ってしまったけれど、今の所お叱りは受けていない。
ある人が2頭身的で可愛いと言ったので元のムクを測ってみると、身長は41cm、頭は17cmで2.4頭身だった。
2頭身では頭が大き過ぎ、3頭身では人に近くなってしまうから、良い線なのだろう。
ついでに体重も測ると325gで、BMI(Body Mass Index)は1.9だった。
標準とされる22よりずっと小さく、ぬいぐるみにBMIは馴染まないようだ。
我ながら、年の始めに随分とくだらない事をしたような気がする。

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2017年12月22日

水随方円器×3 Water changes that shape according to the vessel, writed 3times

水随方円器×3,r0.5

画像として載せた書は「水随方円器」と横に3回書いたもの。
「水は方円の器に随う(みずはほうえんのうつわにしたがう)」と読み、水は器の形に従ってその形を変える、と言う意味になる。
今年1月、建築家の集まりarea045(エリアゼロヨンゴ)による「建築家の素顔」展に出品した。
このウェブログの2014年9月10日に載せたものは同じ文を縦に1回書いていて、今回のように左から右へ3回書くと言う事は書の作品とすればやや常識外れだけれど、一緒に並べた建物の写真や説明文と馴染むようにと考えてこのようにした。
ただ、3回出て来るそれぞれの漢字には少しづつ変化を付けて、作品としての面白さも感じられるようにしている。
拙いけれど、自分なりのささやかな挑戦だった。
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2017年12月15日

シネマティックアーキテクチュアと「月曜日のユカ」 Cinematic Architecture and "Yuka, Only on Mandays"

シネマティックアーキテクチュアと月曜日のユカ

最近、シネマティックアーキテクチュアトウキョウと言う活動が有る事を知った。
映画、建築、都市計画、アート、文学など様々なメディアを融合して新しい表現や思考の方法を探求すると言うもので、対象は東京だけでなく横浜にも広がっている。
その中心となっている緒方恵一さんと話しをしていて、横浜を舞台とした作品で僕が知らないものがたくさん有る事に改めて気付いた。
先日そうした作品の一つである「月曜日のユカ」と言う映画をテレビで見たのだけれど、これがとても面白かった。
1964年の作品で監督は中平康、脚本は斎藤耕一と倉本聰、主演は加賀まりこ。
主役のユカは妻子有る男性の愛人として生活しながら他の男性達とも付き合い、自分なりに彼等を喜ばせようとする。
内容は大人向けだけれど全体の調子はドライでお洒落、そしてユカは少女のように可愛いらしい。
下記の日活のウェブサイトに情報が有る。
http://www.nikkatsu.com/movie/20786.html





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2017年12月05日

庭の銀杏 The Ginko in my garden

庭の銀杏

広くない所に大きくなる木が有ると、扱いが難しい。
自宅の庭に有る銀杏は亡くなった母が植えたものだけれど、電柱が近くに有って東京電力が時々枝を伐るので、いつも不恰好な姿になっていた。
しかし何年か前、枝を伐らずに電柱を動かしてくれないかと頼んでみたら、条件に適っていたようでその通りになり、それからは枝を伐られる事が無くなった。
銀杏は途中で伐ってもまた真っ直ぐ上に伸びるものらしく、今では樹形がすっかり整って、堂々とした姿になっている。
先日、少し離れた菩提寺に有る墓所から眺めたら、黄色く色付いたこの銀杏が目印になって、自宅の場所を確認する事が出来た。
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2017年11月17日

井戸を復活 Recovering a well

井戸底

自宅の敷地内に有った、使われていない井戸を復活させる事にした。
無くても困る訳ではないから道楽のようなものだけれど、有るものは使いたいし、災害の時などは役に立つだろう。
子供の頃にはこれとは別の井戸を、公共の水道と合わせて使っていた。
水道の水に比べて冬は温かく、夏は冷たくて、それなりに便利にしていたと思う。
しかし今住んでいる家を建てる時に埋めてしまって、少し残念な思いをした。
今度使う事にした井戸では、古くて使えない電動ポンプを外し、新しい手動ポンプを据え付けた。
始めの水は濁っている事が多いと聞いていたけれど、ハンドルを動かして出て来た水は思ったより綺麗で、受けた手には確かな感覚が有った。
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2017年11月07日

ヨコハマトリエンナーレ2017とBankART LifeX〜観光 Yokohama Triennale 2017 and BankART LifeX,Kanko

花と海と光/丸山純子

先日、ヨコハマトリエンナーレ2017とBankART LifeX〜観光(バンカートライフ5〜観光)を見に行った。
トリエンナーレは相変わらず規模が大きく、魅力的な作品も幾つか有ったけれど、全体的に現代美術の展覧会としては大人し過ぎるように思った。
既存の施設を使い、複数のディレクターにより内容が決められた事で、個々の作品より全体の枠組みが強く感じられてしまったのかも知れない。
観光の方は対照的に作品の数が絞られ、元々倉庫だったBankART Studio NYK(バンカートスタジオNYK)が会場だった事も有って、じっくりと作品の世界に向き合えたように思う。
ただし、この建物は横浜市と日本郵船の貸借契約が来年4月で終わり、その後は使えなくなるそうだ。
画像は観光での丸山純子さんの作品。
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2017年10月14日

テレビで見た聾瞽指帰 Roukoshiiki seen on television

9月16日にNHKで放送された番組「ブラタモリ」で、高野山に有る「聾瞽指帰」(ろうこしいき)と言う書が紹介されていた。
画像を通してでも尋常ならざる力が伝わって来るその書は、弘法大師空海が24歳の時に書いたものだと言う。
不勉強で知らなかったけれど、大師は唐に渡る前、既にここまでのものを書いていたのかと、改めて感服した。
手元の資料で探すと、雑誌「墨」241号で松岡正剛さんがこの書を紹介していて、その筆使いは仏教の印相(ムドラー)に繋がると言う。
一方で中京出版の「書の基本資料4:日本の書の歴史」では「空海の書とは認められない」とされている。
しかしたとえそれが大師の真筆でなくても、素晴らしいものである事は間違い無い。
高野山霊宝館の下記ウェブサイトでその小画像を見る事が出来る。
http://www.reihokan.or.jp/syuzohin/syoseki.html
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2017年10月02日

ミノル・ヤマサキの形見 The keepsake of Minoru Yamasaki

 毎日色々な所から送られて来るEメール。ある時、英文のニュースレターに有る1枚の写真に目が止まった。巨大なフォークの形をした錆びた鉄の塊。2001年9月11日に倒壊したニューヨークのワールドトレードセンターの柱だった。
 案内されたウェブサイトの記事を読むと、ワールドトレードセンターの柱はアメリカだけでなく世界中で彫刻などに再利用されていると言う。続けて10程の例が作者と共に紹介されていたけれど、ワールドトレードセンターを設計した建築家、ミノル・ヤマサキの名前は書かれていなかった。*
 あの悲劇が起こった時、深夜のテレビ画面に釘付けになった事を思い出す。煙を上げる建物、そして2回目の衝突。次の朝からは様々なメディアや友人達との会話でたくさんの言葉に接したけれど、その時もやはり、彼の名前は出て来なかった。何千人と言う人が亡くなった大事件で、そうした話題はふさわしくなかったのだろう。その事を解りながらも、僕は寂しかった。自分が建築の道に進んだきっかけの一つが彼だったからだ。
 高校3年生の時、僕はよく校内の図書館へ行った。そこには黄色い表紙に黒い文字で建築家の名前が書かれた品の良い作品集が有って、丹下健三やアルヴァ・アアルト、それに多分ミースやコルビュジェのものも有ったのだろうけれど、気に入って繰り返し見たのは、ミノル・ヤマサキのものだった。思い違いでなければ、その作品集にはワールドトレードセンターの写真と、柱についての説明が有ったと思う。
 彼は幾つもの高層建物を設計する中で、共通する柱の問題を考えていた。主に事務所となる上の部分では、構造的な理由から柱の間隔がある程度狭くなる。しかし下の部分では、出入口やロビーを作るので間隔を広くしたい。それで下の部分にアーチを設けたり、柱を彫刻的な一つの形にまとめたりと色々な工夫をした。その最も洗練された解決策が、上の柱を3本づつフォークのようにまとめて1本にすると言うワールドトレードセンターの形だった。
 僕が今、自分で建物を設計する時にも、ずっと小さい規模で似たような問題を考える事が有る。その解決策を依頼主や友人に説明する事はあまり無いけれど、自分にとってそうした工夫は大切なものだ。その気持ちの中には、ミノル・ヤマサキから受け継いだ何かが有るように思う。
* https://www.world-architects.com/en
Memorializing 9-11 with ‘WTC Steel’ by Lester Levine, 8. September 201
area045 建築家のコラム 2017年10月02日掲載
http://www.area045.com/mutter/291.html
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2017年09月25日

葡萄園のかき氷 Crushed ice in the vineyard

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岡部町の友人Y君はデザインの仕事をしながらお茶屋をやっていて、虫送りの日の翌日は葡萄園に出張してかき氷を売っていると言うので、他の友人達と訪ねてみた。
自分と同業で同世代の人が作るかき氷を買って食べると言うのは不思議な経験で、夢の中の出来事のようだったけれど、とてもおいしかった。
そしてかき氷を作る機械の選び方からカウンターや看板、彼自身の服装まで、場所と状況に相応しくデザインされていて、流石だと思った。
自分がこれから同じような事をすると言う事はほとんど考えられないけれど、もしそうなったとしたら、それはそれで悪くない。
posted by masaaki at 18:12| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする